楽器

アコースティックギターを始めるために最低限必要なものはたった「3つ」だけ。その根拠と理由を説明します。

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えんつばです。

これからアコギを始めるという時に必要なアイテムを調べると、いろいろなサイトや楽器屋さんで10個前後のアイテムが紹介されています。

これらをすべて揃えようとすると1万円弱ほどかかってしまい、しりごみしてしまいますよね。

しかし本当に必要なもの、つまり「必需品」にあたるものはこの中のたった3つだけというのが事実です。

その理由について、元楽器販売員でアコギ弾き語りのシンガーソングライターとして音楽活動していた経歴を持つ僕の視点で説明していきます。

本当に必要なものは3つだけという結論に至った経緯

楽器販売員のころはいずれ必要になるだろうということで、あれもこれもおすすめして一通りのギターアクセサリーを揃えてもらっていました。

しかし、それはギターを続けられるという前提でのアドバイスにすぎません。

楽器屋としてギターを楽しく続けて欲しいという思いがあったのは事実ですが、それに反して初心者だからこそ

  • 続けられるかどうかわからない
  • 弾けるようになるかわからない

という不安があると思います。

今となっては、「そんな中でギターのアイテムにお金をかけるのも気が引けるのではないか?」と思うようになってきました。

事実、僕がはじめて自分でアコギを購入した際、あれもこれもと勧められて金額が上がることに物怖じしたことを覚えています。

できるだけ少ない金額で、しっかりと始められるように揃えるべきアイテムは何かという視点で考えたのが今回の記事です。

アコギの必需品!その3つのアイテムとは?

もったいぶるのも嫌なので、まずは結論をお伝えします。

アコースティックギターを始めるのに最低限必要なものは、

  1. カポタスト
  2. 予備のアコギ弦
  3. ピック

以上の3つです。

なぜこの3つが必須となるのか、そしてそれ以外のアイテムがなぜ必須ではないのかについて、詳しく説明していきます。

その理由を知ることで、独自の必要最低限のアイテムを決める基準にもなると思うので、ぜひ参考にしてみてください!

僕がアコギを始めた時に揃えたアイテムは別の3つだった

僕がギターを始めた当時、最初に購入したアイテムは

  1. ピック
  2. チューナー
  3. 教則本

の3つでした。

父親が若い頃に買ったというアコギを押し入れから引っ張り出してもらって、弾けるようになった自分を想像し、ワクワクしながらギターを始めたのを覚えています。

しかし、初心者ならではのトラブルに見舞わられ一度挫折してしまいました。

最初に必要最低限の3つのアイテムを買い揃えていたら挫折することも無かっただろうに…。

今となってはそう思います。

僕が挫折したようなしょうもない理由で、せっかく始めたギターをやめて欲しくない。

そんな思いもあって、今回の記事を書くことにしました。

初心者の僕に最初に立ちはだかった壁。それを解決してくれたものとは?

まず最初に立ちはだかった壁は、

  • 難しいコードが押さえられない
  • かんたんコードで弾くと原曲と何かが違う気がする。

ということでした。

この問題を解決してくれたアイテムが「カポタスト」です。(以下「カポ」)

特にはじめたてのうちは、好きな曲をできるだけかんたんなコードで練習すると思いますが、そのほとんどの場合にカポが必要になります。

ぶっちゃけ、初心者じゃなくてもよく使うアイテムなので、最初に買っておいて損もありません。

初心者だった頃の僕にはそもそも何に使うものかもわからず、当然持ってもいなかったので、練習がまったく捗りませんでした。

ようやく購入したカポも、お金を出し渋って安いゴム式のタイプにして、取り付けるのも一苦労だったことをよく覚えています。

購入するなら、ワンタッチで取り外しができるバネ式のものをおすすめします。

バネ式のカポを購入してからは、余計なストレスなく練習ができるようになり、色々な曲を弾いてはライブで披露したりしていました。

もっと早い段階から購入しておけばよかったと後悔するくらいには便利なアイテムなので、カポタストは必須のアイテムだと言えます。

初心者ならではのトラブルの備えとして必須のアイテム

初心者ならあるあるだと思いますが、ギターをはじめたばかりのころは音合わせ(チューニング)の時に巻き過ぎてよく弦を切っていました。

特に細い弦が切れやすく、初めて切ってしまった時は予備の弦なんて持っていなかったので、練習自体ができなくなってしまいました。

後日、よく切ってしまう細い弦だけをまとめて数本買いに楽器屋に行ったのはいい思い出です。

弦は消耗品で、何度も替えるものでもあるので、予備のアコギ弦はセットで持っておきたいアイテムです。

せっかく張り切って練習をしようと思ったに、練習ができなくなってしまう…。

そんなことがないように、予備のアコギ弦を用意しておくことは必須と言えるでしょう。

指で弾くこともできるのに、ピックが必須の理由はなぜか?

ピックも必須のアイテムのひとつとしているのには理由があります。

僕がギターをはじめたてのころ、ピックを用意するのが面倒でしばらく指で弾いていた時期がありました。

その影響もあって、ピックの使い方がまったく上達していませんでした。

一時期はピックで弾くよりも指で弾いていた方がアコギの音をよく鳴らせるという状態にまで陥りました。

数ある中でも唯一、ギターの上達に直接関わってくるアイテムなのでピックこそが必須のアイテムだと言えます。

3つ以外のアイテムが必須ではない理由について

ギターを続けるためのアイテムを挙げるとキリがありませんが、考え得る限りそれぞれに対して必須としていない理由について説明します。

購入するかの判断基準の参考にもして頂けたらと思います。

チューナー

音を合わせる道具なので絶対に必要だと思いがちですが、今はスマホのアプリでもチューナーがあります。

1番便利なのはクリップ式のチューナーですが、楽器販売員の経験則から、初心者が使いこなすのはちょっと難しいように感じるので、最初はカード式のものをおすすめします。

正直利便性はよくありませんでしたが、合わせるべき音を出してくれるので耳で聴いて音を合わせたり、弦を指定して高い低いを教えてくれるからです。

僕が最初に購入したチューナーもカード式のものでしたが、それでもうまくチューニングができないこともありました…。

そして、スマホのアプリとカード式のチューナーの使用感は近いものがあると思うので、今はわざわざ購入しなくてもいいのかなと思います。

もしも僕が今ギターの初心者なら、YouTubeなどで実際の音と聴き比べアプリのチューナー併用して音を合わせると思います。

チューニングに慣れてきたらクリップチューナーを購入するのがいいでしょう。

教則本

僕が最初に買い揃えたアイテムのひとつですが、教則本とギターはあまり相性が良くないと思っています。

紙媒体なので基本は文字情報で学んでいくことになりますよね。

写真や挿絵など視覚的な情報はあれど、動きがないのでイメージがとてもしづらいという欠点があります。

教則本を買うくらいなら教則DVDなど動画コンテンツを購入した方がまだマシです。

となってくるとYouTubeでも充分で、教則本もインターネットで練習方法を書いてくれているサイトを探してしまえば代用が可能です。

メトロノーム

ギターの上達に直接関わってくるという意味では大事なものですが、チューナーと同様メトロノームもスマホのアプリで事足ります。

そもそも、はじめたての頃からメトロノームを使って練習する人はあまりおすすめしません。

ほぼ確実にメトロノームに合わせて弾くことができないので、練習自体が楽しくなくなってしまう可能性があるからです。

僕自身もある程度コードチェンジができるようになった段階からメトロノームを使って練習し始めました。

コードチェンジに慣れたころには、ギターも続けられると思えているはずなので、その時に導入することをおすすめします!

ストラップ

立って弾くなら必須のアイテムですが、はじめたばかりで立って練習する人はあまりいないと思います。

最初はどうしても、弦を押さえる左手を覗き込んで運指を確認することになるので、座って練習することがほとんどになると思います。

ストラップもある程度コードチェンジができるようになってきて、立って弾く練習ができそうと思えたタイミングで導入することをおすすめします。

譜面台

あった方がいいアイテムではありますが必須というレベルではありません。

教則本や楽譜を見る予定がないなら、なおさら必要性がなくなります。

ストラップ同様、主に立って演奏する時に使用することになると思うのでこれもちょっと弾けるようになった後に必要なアイテムです。

また、YouTubeなどを観て練習するならスマホスタンドが譜面台の代わりになるでしょう。

クロス(ポリッシュ・指板オイル)

クロスはギターの練習をし終わった後に、ボディについた指紋弦についた手汗を拭くために必要です。

特に弦はサビるものなので、できるだけ毎回拭いておくべきです。

元楽器販売員としては、安いものでもいいから買っておいた方がいいと言いたいところですが、ぶっちゃけ毎回ちゃんと拭く人って多くないみたいです…。

なので、あった方がいいというくらいの考え方でいいのかなと思いました。

しかし、購入したギターがミドル〜ハイエンドクラスのものなら、ポリッシュや指板オイルなども含めて、メンテナンス道具一式は必須レベルのアイテムです。

いいギターほど手入れが大事になってくるので一通り揃えておくべきでしょう。

初心者モデルなど安価モデルなら、購入するとしてもクロスだけで充分だと思います。

2本目のアコギを購入するタイミングが来たら、その時にメンテナンス道具を一式揃えましょう!

ギタースタンド

ギターをたてかけるスタンドですが、だいたいはギターと一緒にケースがついてくるので、基本はギターケースにしまっておけばいいです。

ギターをすぐに取り出せるという点では練習がしやすく便利なので、必須ではありませんが練習を手助けしてくれるアイテムのひとつです。

安いギタースタンドだとボディ下に受けがついているものがほとんどですが、アコギにとって、ボディ下部に負荷(ギターの重み)がかかるのはよくないと言われています。

楽器屋で働いていた頃、商品のアコギをぶら下げて受けをつけていた結果、高額ギターの塗装が剥げて痕がついてしまっていたことがありました。

購入するのであれば、ぶら下げておけるタイプのギタースタンドをおすすめします。

フレットガード

フレットと弦の擦れからの摩耗を防ぐ目的で、指板と弦の間に挟むアイテムがフレットガードです。

弾く以外に擦れが起こるのは持ち運ぶ時くらいなので、ギターを持ち運びしないならほぼ必要ないです。

また、フレットガードの代わりにクロスを挟んでおくという方法もあるので代用もできます。

ストリングワインダー

弦の交換をする時にペグを回すのに便利なアイテムですが、手で回すこともできるので必須ではありません。

弦を交換する時間を短縮してくれるアイテムなのであると本当に便利ですが、リペアマンはペグに傷がついてしまわないように手で回していると聞きました。

僕が通っていた専門学校のギター講師が、

「この道具なんて言うか知ってる?アルトベンリっていうんだよ。」

という、冗談か本気かわからないことを言っていました。(ちなみにその方は某有名アーティストのレコーディングに携わっているギタリストの方です。)

ネタなのかもしれませんが、この名前からも買わないといけないものではないということがわかります。

ニッパー

弦を交換する時に弦を切るための、スチール弦専用のニッパーがあります。

主に余った弦を切るために使いますが、絶対に切らないといけないものでもありません。

見た目は悪くなりますが、余った弦は円状にまとめておいたり、そのままにしてもギターは弾けます。

ちなみに僕はニッパーの代わりに、ストリングワインダーについているニッパー機能で代用しています。

切り口はよくないですが、ストリングワインダーひとつで2つの役割を果たすのでこだわりがなければその手のものを購入するのもいいでしょう。

(余談)ギターをこれから購入するなら初心者セットで必需品も揃う

アコギ本体とアクセサリーが一緒に購入できる初心者セットを購入すれば、必須のアイテムに加え、あったら便利なものも一緒に手に入ります。

アコギ単品の価格とほぼ変わらないものもあり、圧倒的におトクに手に入るので、ギターもこれから用意するという場合は初心者セットを購入することをおすすめします。

まとめ

ギターを始めるのに最低限必要なアイテム3つとその理由は、

ピック → 指でしか弾かない人以外は基本必須
カポタスト → 押さえ方を変えられるので初心者ほど重要
弦のセット → チューニングで弦が切れることもあるので必要

逆に必須ではないものとその理由は、

チューナー →  アプリで代用できる
教則本 → YouTubeやネットで充分
メトロノーム → アプリで代用できる
ストラップ → 少し弾けるようになってから導入
譜面台 → スマホスタンドで代用できる
クロス → 高額ギターには必須。2本目のギター購入の時に導入
ギタースタンド → ギターケースに入れておけばいい
フレットガード → 持ち運ばないなら必要ない。クロスで代用できる。
ストリングワインダー → 手で巻ける
ニッパー → 弦は切らなくても交換はできる

以上が今回の考察です。

この記事を土台に、足したり組み替えたり、なんなら減らしたりしてオリジナルの組み合わせを考えてみてもいいと思います。

必要最低限のアイテムでできるだけ低予算でアコギをはじめる参考にしてください!

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